
こんな悩みを解決します。
住宅を購入した場合には、基本的に加入しないといけない火災保険。住宅ローンを組む際に、銀行側からの融資条件のひとつに火災保険の加入があることがほとんどです。
こちらの記事を参考にしていただき、火災保険を契約する一助にして下さい。
火災保険
補償の対象は、建物と家財の2つがあります。
建物
トイレやユニットバス、キッチン等の建物に後付けしたもの。また、屋外設備のエコキュートやエアコン室外機等も含まれます。埋め込み式のエアコン本体も建物となります。
家財
引越し業者が運びこむもの全てです。家電製品、衣服類、おもちゃ、カーテン等すべてです。銀行の融資条件では、建物は必須ですが、家財は任意となっている銀行が多いです。事前に銀行担当者へ確認してみて下さい。
保険金
保険金の設定は、新築と中古で異なります。
新築の場合
一般的に土地代を除く、建物の購入費用を保険金額と設定します。
例:土地代(1000 万円)、建物等の諸費用(2000 万円)で合計 3000 万円の融資を受けるとします。この場合は 2000 万円を保険金額に設定するのが良いでしょう。
中古(10年前)の場合
新築と同様に土地代を除く建物の購入費用を保険金額と設定します。ただ、中古の場合は注意が必要です。
例:土地代(1000 万円)、建物等の購入価格(1000 万円)で 2000 万円の融資を受けるとします。この場合は 1000 万円を保険金額として設定する訳ではありません。
中古物件の保険金の決め方は2つ
①建築当初の建物の費用が分かっている場合
例えば、2000万円だとします。
保険金額も2000万円で設定します。
②建築当初の建物の費用が不明の場合
建物の構造(M・T・H)、所在地(都道府県)、延床面積(㎡)から保険金を計算します。
例えば、保険会社の計算ソフトで下限が1500 万円で上限が2500 万円となったとします。
この場合は、中古建物の購入価格を元にご自身で妥当だと思う金額で保険金を設定して下さい。
補償内容
補償内容は大きく6つに分類されます。
1.火災リスク
①火災
②落雷:屋根が破損
③破裂・爆発 :ガス漏れでの爆発
オール電化の場合関係ないですね。
2.風災リスク
①風災 :台風、竜巻、突風による被害
②雹災 :雹(ヒョウ)や霰(アラレ)による被害
③雪災 :雪による被害、地域がある程度限定されます。
3.水災リスク
①浸水床上の浸水が45cm以上
②土砂土砂により 30%以上の損害
30%の判定は保険会社により行われます。
4.盗難・水濡れ等のリスク
①外部からの物体の衝突
居眠り運転の車が衝突。近所の公園から野球ボールが飛んできた。飛行機や隕石。
②デモによる損壊
このご時世まずないです。
③水濡れ
2階のトイレの水道管が破損し、漏水により、壁や床が水浸し
④盗難:空き巣に入られた際の被害
5.破損・汚損リスク
突発的(偶然)におきた被害、酔っ払って壁にぶつかり穴を開けた。
6. 地震リスク
倒壊・津波による流失・地震による火災
地震保険のみの加入は出来ませんので注意して下さい。
地震保険金の範囲:建物の保険金額は30~50%の範囲で最大で5000万円です。
家財の保険金額は30~50%の範囲で最大で1000万円です。
金額の制限が設けられている理由としては、地震の場合は被害が広範囲におよぶ可能性が高いためです。
損害の程度(割合)に応じての基準
全損、大半損、小半損、一部損により建物と家財でそれぞれ異なります。どういう場合は全損なのか一部損かというのは抑えておくべきポイントではありませんのであまり気にしないようにして下さい。
保険金を請求することになった際に保険会社の調査員が来て、マニュアルに則り調べ、損害の割合を判定します。調査員は基本的にどこにでも1人はいるという訳ではありません。また、保険会社の営業と調査員は接点があまりない為、どういう時にいくら支払われるかは知らない方も多く、知っていても教えてもらえないケースがほとんどです。
構造
- M構造・・・マンション。MはマンションのM。
- T構造・・・耐火構造。Tは耐火のT。通常の木造と比べ燃えにくく、住宅メーカーへ確認するのが1番早いです。
- H構造・・・非耐火構造。Hは非耐火のH。木造物件の大半はH構造です。
保険期間
最長で10年、10年から1年刻みで選択できます。
地震は5年or1年のみから選択出来ます。
保険料
保険料の支払い方法は、年払い or 一括払い のみです。※月払いは基本的にないです。
最も保険料を抑える方法は地震以外は10年、地震は5年の一括払いです。
地震保険の保険料は保険会社がどこであれ全く同じです。
割引の種類
- 耐震等級による割引(50・30・10%のいずれか)
- 建築年月による割引(10%)
- 免震建築物割引 (50%)
- 耐震診断割引 (10%)
- 地震以外集団割引(10%程度)※特定の銀行やハウスメーカで加入する場合のみです。保険会社・プランがあらかじめ決まっており自由な設計が出来ない事もあります。
まとめ
火災保険は火災だけではなく、様々な自然災害のリスクを補償してくれます。
ハザードマップを確認し、水害の危険地域かを調べておく事も大切です。
火災保険を加入する際は、建物と家財の同時加入をおすすめします。また、地震保険も付帯しておかないと、地震によって発生した火災は火災保険では補償対象外となります。
火災保険は生命保険と違い2重でかけることは、ほとんどの場合出来ません。➣A社で1000万円、B社で1000万円で合計で2000万円
申込する際は、他の保険会社で契約がないか告知する義務もあるため、中古物件の場合は売主と買主(あなた)との間で2重で保険をかけていないか確認しましょう。
火災保険は、会社により支払い要件の大きな違いがない為、保険料で選択すべしです。
1社だけでなく、しっかり比較をしましょう。同じ様な内容で5万円以上保険料を節約出来る可能性もあります。
保険料の支払い方法は、10年一括が金銭的に難しければ、10年の年払いでの契約がおすすめです。
保険会社の担当者から、年払い契約をおすすめされる事は、まずないと思いますので覚えておいて下さい。